ハウス ベンジャミン・ダイクスによる古典的ホールサインハウスとの折衷案が素晴らしい

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今日はハウスのお話です。

伝統(古典)占星術のホールサイン・ハウスと現代占星術(モダン)で使われているプラシーダス、イコール、レギオモンタナスなどの四分円ハウスとの違いと、そのふたつを融合した使い方について。先ごろ出版されて話題になったベンジャミン・ダイクス氏の『現代占星術家のための伝統占星術入門』で紹介されていたものです。

ハウスの意味

まず、モダンと古典ではハウスの意味が場所によってちょっと違っているそうです。古典のハウスの意味を知ることによって、モダンで通用しているハウスの意味をもう一度捉え直すことができます。

モダンと古典との意味を考え合わせると、主に意味の異なるハウスは以下のようにまとめなおすことができます。

  • 2ハウス 個人の資産と味方、実際に助けてくれる身近なお金と人々。しかし価値観を意味することはない。価値観はチャート全体でみるもの。
  • 6ハウス 奴隷・病気・家畜・ 労働・従属・評価されない仕事
  • 8ハウス 死・恐れ・ 配偶者の資産。しかし現代占星術で言われているようなセックス・変容という意味はない。セックスは5ハウス。
  • 12ハウス 敵・悲しみ ・失敗・憂鬱・監禁・潜在意識・見えないもの・恐れ・騙し・自由を妨げられる経験・神秘的な事柄とオカルト。

8ハウスのセックスと変容については、個人の人格を超えるという意味では「死」と同じだと個人的には考えていて、セックスのどの側面に光を当てるかによってハウスの割り当てが異なるのだと思います。

純粋に快楽としてのセックスであれば5ハウス、深い関係にある人との関わりの中でセックスを含めた人格の変容という意味では8ハウスでいいのではないかと思うんだけどいかがでしょう。

House pic

ホールサインハウスと四分円

で、本題のホールサインハウスと四分円の使い分けについてです。

四分円って、現代占星術でよく使われているプラシーダスとかコッホとか、アセンダントーディセンダント軸とMCーIC軸でホロスコープを四分割するハウスシステムのことです。

これに対してホールサインハウスは、アセンダント(東の地平線)のサインの0度から30度ずつ均等にハウス割り当てする方法です。

これが四分円ハウスシステム(コッホ)のチャート。アセンダントはやぎ座18度50分です。

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こっちがホールサインハウス。アセンダントにやぎ座0度が来ます。

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かなりハウスの位置が変わります。木星、火星土星のグループが8ハウスから9ハウスへ。9ハウスにあった冥王星は10ハウスへ移ります。

ハウスが変わるというのはかなり大きな変化なので、どのハウスシステムを採用するかというのは占星術家にとってかなり重要な決断になります。

『伝統占星術入門』にもこんな風に書かれています。

多くの伝統はと一部の現代占星術家はホールサインを現在採用しています。しかし想像できるように、ホールサインに切り替えることに困惑し恐ろしく感じることがありえるのです!

(中略)

私の経験から、このホールサインへの切り替えは多くの場合、時間がかかり、チャートを見るときにある種のアイデンティティの危機と精神的な麻痺を生じる可能性があると言えるでしょう。(中略)

しかし、一度ホールサインハウスに専念するなら、おそらくもっと容易で確実であると感じるでしょう。さらにハウスの意味をカスプと惑星の強さの考えと重複させなければ、伝統的な考えの幾つの特徴に突然違和感がなくなります。

悩ましいハウス問題ですが、ベンジャミン・ダイクスが本書で提案している折衷法が最高なんです。

簡単にいうと、四分円システムでチャートの惑星の活力を判断して、ハウスはホールサインハウスシステムを採用するという方法です。

四分円ハウスでアングルハウス(1、4、7、10ハウス)にある惑星は強く活気があり、サクシーデントハウス(2、5、8、11)にある惑星はそれより少し弱まり、カデントハウス(3、6、9、12)にある惑星は弱く曖昧であるとみて、チャートでどの惑星が強くはたらいているかを判断する。で、ハウス自体の意味はホールサインハウスを採用するの。

 

NewImage Astrologicalsigns

上のコッホで計算した四分円チャートでは、アングル(主軸、Asc-Dsc軸とMC-IC軸)に近い月と水星、天王星が「強くはたらく」惑星です。

その次がサクシーデント(Succeedent=Angleに’続くもの’という意味)の木星、火星、土星。

そしてもっとも活力の弱いのがカデント(Cadent, 落ちるの意)の太陽、金星と冥王星、海王星です。

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で、実際のハウスの意味はこのホールサインハウスのチャートで判断します。

活力の強いと判断された月と水星は、7ハウスで人との関わりに関与します。同じく強くはたらく天王星は、11ハウスで感情的に深く関わる独自の交友関係を作ることに使われます。

活力が「普通」と判断された木星、火星、土星は9ハウスにあり、高等教育や海外や遠い場所への旅行、自身の精神性の啓蒙に使われます。おとめ座なので、実務的にはたらくイメージですね。実際、チャートの持ち主は博士課程を修めて海外で精力的に働いている人です。

そしてもっとも活力に欠けると判断された太陽、金星は6ハウスにあり、人に奉仕して働くことに使われます。

 

全体としては特に活力の強い惑星に注目してチャートを解読していく、というのが古典占星術の基本的姿勢です。

ほかにもまだまだ色んな技法で今、どの惑星が強くはたらいているかを判断したり、その惑星の支配するサインがあるハウスとの関わりをみたりと実用的方法がたくさんあります。これがまた使える…引き続き古典占星術を学んでまとめていこうと思っています。

IMG 2826 それではまた!

追記

以下のリンクからロバート・ハンドによるホールサインハウスシステムに関する英語のブックレットを入手できます。とりいそぎ追記しました。読んで考察したらまた書きます。

Whole Sign Houses The Oldest House System An Ancient Method in Modern Application

by Robert Hand

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